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人間船渠顛末

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いみじくも「人間ドック」とはよく言ったものだ。

そもそもは溯ること明治の世、薩摩藩出身の元帥陸軍大将・大山巌の「人間も船と同じで時々ドック(船渠)に入って検査しないといかん」という言に源を発するものらしい。現代の「短期入院精密身体検査」という医療行為に「人間ドック」という言葉を当てたのは読売新聞が最初とのことだ。以前からあまり好きではなく特に近頃野球方面で老害ばかりがハナにつくかの新聞としては、なかなか粋なネーミングではある。

さて、その人間ドックなるものに、本日初挑戦してきた。

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ボクはまあ医者や病院というのが苦手だ。
病院という建物が発するあの独特の威嚇的な空気感とか、音、匂いなどなど理由はいろいろあるのだけど、くだくだしくなるので今ここでは書くまい。
しかしそんな人間でも自分の健康状態というのは気になるもので、特にここ最近風邪ばかりひいて体力の低下を嘆くことが多く、折も折、40歳になると市の公共サービスで健康診断の一環として人間ドックを受けることができるということと、なにしろ成人して以来一度も健康診断というのを受けてこなかったこともあって、ここらで一度体の総点検をと思うこともあり、半ば興味本位、半ば真剣な気持ちで、朝の8時過ぎから市内の私立病院に行ってきた次第である。

081126hospital3.jpg専用の検査着に着替えさせられ、あっちに呼ばれたらハイハイと赴いて弄くり回され、こっちで呼ばれたらこれまたホイホイと弄ばれてということを繰り返す。
身長体重を計るところから始まって、血圧、内科、検尿、採血、心電図、レントゲン、エコー、視覚、聴覚とひととおりの検査をこなす。採血はアンプル4本分ぐらいを抜かれたのだけど、これがまあぶっとい針で痛いのなんの。いい歳こいてさすがに泣き叫ぶことはしないが、ボクはこの注射針というヤツが大嫌いなのだ。

そしてトドメが胃カメラ。
胃の検査にはバリウムとどちらかを選べたのだけど、バリウム飲んで怪しいとなればどのみち胃カメラだというので、それならハナシの早い方で、ということで胃カメラにした。即、自分の目で見て分かるからという理由もある。
このために前夜10時から絶飲・絶食で、ひと通り検査をしてきて時間が経っていることもあり、かなりハラが減ってきているところだった。

まず、2種類の飲み物を渡される。胃の洗浄をするクスリなのだそうだ。これがまあマズい。次に大きなタブレット状に冷凍された麻酔剤を口の中に放り込まれ、アメのように舐めろという。これもエグい味でノドの奥がシビレる。あまりのマズさにシビレているのかと思って「すいませんこれシビレるほどマズいんですが」と申告すると、シビレるのは麻酔が効いてる証しなのだそうだ。

これを舐め終わり、シビレきってアヒアヒ言っていると、検査室に連行されて筋肉注射。胃の収縮を抑えるクスリなのだそうだ。言い終わって上腕部にいきなりドスンときた。間髪を入れず寝転べと言う。ほとんど聞き取れないほどの早口でこれからどうなるのかを説明された後、マウスピースをくわえさせられる。そしてまたもや口の中に苦ーい液体を噴射。これも麻酔薬なのだそうだ。一体どんだけ麻酔すりゃ気が済むんだよ。

そして、ついにカメラが入ってきた。最近はずいぶんと細くなって病院によってはハナの穴から入れるところもある、などと聞いていたのだけど、ここのは水道のホースぐらいの立派な太さ。しかも正々堂々、口からやってくる。ノドを通るとき体がしゃっちょこばってオエオエ嗚咽の声をあげながらも、粗相をすることなくなんとかこらえる。口を開けっ放しだから当然ヨダレがだらだら流れるが、飲み込まずに垂らしっ放しにしろとのことだ。
いやはやなんとも、情けなや・・・(ノД`)

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目の前にモニターがあって、口腔から咽喉、食道、胃、十二指腸と、カメラは次々にボクの消化器の内部をそこに映し出す。ん。あれはナンダ。黒いポチポチが。訊いてみたいけど、もはや声を発することもままならない。続けさまに正体不明の液体(洗浄液だそうだ)がホースを介して次々にぶち込まれる。その度、腹の奥がきぃんと冷える。仕上げは真っ青な薬品。これを胃の内部と食道にまんべんなくたっぷりと噴射される。腹がちゃぷちゃぷになってきた。

まるでモルモットのような気分の10数分。ようやく解放されてノドの違和感をこらえつつ説明を受ける。潰瘍にはほど遠いものの、炎症の痕跡が胃の後半部と十二指腸に見えるとのこと。あの黒いプチプチとタコ状に隆起したコブのようなもののことだそうだ。それ以外に悪いような感じはないとのことで、まずはひと安心 (´▽`)

ところで、病院内をさんざんウロウロして気がついたのだけど、近頃は看護婦さんのあの芳しくも麗しいナース帽、なくなったのだな。それにあの白衣のワンピースも・・・
みなさん機能的な医療服という感じのお召し物で、しかもボトムはスボン型がほとんど。そういえば「看護婦」という言葉も死語になって、今は「看護師」とか言うのだそうな。
なんだか色気ないなぁまったく。
ボクはだんぜん、ナース帽に「看護婦さん」を支持する。
看護婦さんがこんなお姿↓でクールに検査を進めてくれたら、どんなヒドいメに遭っても納得できるというものなのだが。

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Comments:18

たこ 08-11-27 (木) 13:39

ふむふむ、ごくろーさまでした。
私も10年前に胃カメラを経験しました。
あれはツライナー。
もう2度と経験したくない検査であります。
胃カメラの結果はよかったとして、
血液検査等の結果は出ているのかな?
健康であることをお祈りいたします。
看護師さん、確かにまだ慣れない言葉ですねー。
あ、私は107さんと違う意味で(^_^;)
ドラマをみていると、旧婦長さんが師長さんになり、もっと違和感を感じます。

futaba 08-11-27 (木) 17:31

戴帽式はないの?
よくぞ健康診断を!
頻繁に風邪を召されるので心配でしたから。
107さんにかかると、健康診断がナース探検隊のレポのよう・・・
痛快に読めました。
私も結果がよいことをお祈りします。
とにかくお疲れ様でした。

メディック 08-11-27 (木) 17:45

ご無沙汰だと思ったら、そんな健全な事を・・・
メディックさんを差し置いて ^^
とりあえず、検査は言われるがまま、なされるがまま。
黙って大人しくしているのが一番です。
ただし、疑問点や気になる事は何でも質問しましょう。
丁寧に教えて頂けます。
で、最終的に悪い所が見つかったとしても
気にしてはいけません。病は気からです。
酒でもかっくらって様子をみましょう。
そういう人程長生きするものです。
別に長生きしてもいいとは限りませんが・・・

107 08-11-27 (木) 19:16

△ たこさん
ありがとございまーす♪
初体験・・・苦いばかりでぜんぜん甘酸っぱくなかったです(笑
総合的な結果は二週間後とのことなんですよ。
ひょっとしてちょっとだけメタボかなという程度で、あとは問題ないことを祈っております^^
看護師さん、でしょでしょー!
師長って、なんだか軍隊みたいだし。すごく違和感。やっぱ婦長さんですよねぇ。怖ーいイメージがすぐ浮かんできます(笑
ところで、違う意味ってナンダ!?(*´∀`)

△ futaba さん
ありがとございます。ご心配をおかけしておりまする ( ´ー`)
まあ、ナース服がこんななので、人間ドック担当の事務員さんの制服の方をとっくりと観察をば・・・とかこんなことばかり言ってたらヘンタイぢゃないですかぁっ
昨日無理矢理こじ開けられたノドの調子、今日もまだ違和感あります。
そうだ、ホント。
戴帽式はどうしちゃったのでしょうね。

△ メディックさん
をを、そうでした軍医どの!(`Д´)ゝ シャキ
医者「タバコは控えて、無茶な飲酒もやめ、適度な運動を云々・・・」
ボク「あーはいはい、あはい、あーーはい、はいはい」
返事だけはいいのが取り柄です(`∀´)
朝からずっと禁煙だったので、解放され次第まずはタバコを一服♪
たぶん人は、生まれた時からその人の一生の長さが決まっていると思うのです。
だから、その日その日を精一杯、生きてまいりますぜ。
お付き合いよろしゅう!(´∀`)

JIMO 08-11-27 (木) 19:47

奇遇です。私は今日バリウムを飲みました。(笑)
胃カメラは飲んだことないんです。気持ち悪そうですね。
幸いなことに、これまで胃の調子が悪いって感じたことがないんです。
乗り物酔いと前日のアルコールの祟りのほかには・・・。

みやび 08-11-27 (木) 22:10

鼻から入れる胃カメラは苦しくないんですけどね。
わたくし去年やりましたが、20代半ばとおぼしき可愛らしいナースさんに、まずはローションを塗ったゴム管のようなものを鼻の穴に挿し込まれます。ゴム管は細いものから次第に太いものへ替えられ、徐々に鼻の穴を拡幅するのです。可愛らしいナースさんが「痛くないですか?もう少し太いの入れてみますか?」とか言いながらゴム管を出し入れして私の恥ずかしい鼻の穴を弄ぶのです。
どうです?やってみたくなりましたか?
んで、十分に拡幅されたところで胃カメラInsertとなるわけですが、こちらはもちろん可愛らしい20代半ばのナースさんではなく、医院長先生様(おっさん)が行います。細くなったとは言えどもボールペンくらいの太さのケーブルを鼻から通されるのですから、なまら恐いですが、口から入れる苦しさに比べれば全然マシなんだと思われますです

えむ。 08-11-28 (金) 18:10

お久しぶりw
こんばんわです。
足跡見たら懐かしいお名前が・・
実は『とも。』です。
写真ブログでは『えむ。』というHNでやってますw
107さんのブログが消えてたんで、これもまた縁ってことで宜しくです^^;

すとらいかぁ 08-11-28 (金) 19:06

胃カメラのクダリ、拝読しただけでビビりました。
私、看護婦さんに優しく腕を持ってもらって
ゴムをシュパシュパさせて計ってくれる血圧測定が好きです。
家内さえ、私の手を持ってくれなくなってますもので、
無駄に感激しちゃいます。。  男心ってヤツですかね。

107 08-11-28 (金) 21:24

△ JIMO さん
なんと!こりゃホント奇遇ですね。
ボクも特に不具合はなかったみたいなのでバリウムにすりゃよかったてなもんですけど、目で見て納得できるのがいいという困った性分でしてね(笑
乗り物酔いですか!?
ボクはする方じゃなくて、させる方かも♪

△ みやびさん
鼻からだったんですね。しかも、うら若き看護婦さんが・・・
実に羨ましいです、やってみたいみたい!(*´Д`*)ハアハア
ボクの方は、医師・助手ともにおっさんでしたからなんにも楽しみなしでしたよ(涙
みやびさんも、一度機会があればぜひ口からお試しください。
ストマックポンプ突っ込まれるマスの気持ちが痛いほどに分かりますです(´∀`)

△ えむ。さん
ども!こんばんは、ホントお久しぶり♪
そうでしたか、とも。さんでしたか。
お元気そうで何よりです。写真関係をウロウロと徘徊してて、実にクロウトでコアな写真とカメラ遣いの人がおられるなあ、こりゃタダモンではないなぁ、と拝見してたのです。
いえね、ボクもまたフィルム始めようかなーなんて思ってたりするのですよw
以前のブログを引っ越してこちらに来てます。今後ともぜひよろしゅう^^
事後ですみませんが、リンクさせてくださいね。

△ すとらいかぁさん
どですか、すとらいかぁさんもぜひ!
あのエグさに比べれば、ナニの苦さなんて屁の突っ張りにもなりません。
食べ物の好き嫌いがなくなるかもですよw
看護婦さんに優しくお世話してもらうの、いいですねぇ(*´∀`)
残念ながら今回の検査での血圧測定は全部機械でした(涙

えむ。 08-11-28 (金) 22:36

こちらこそ
やっぱりフィルムは面白いですよね〜
相変わらずの道具フェチですけど下手でもいいじゃん楽しけりゃで撮ってますw
リンクありがとうございます。
こちらも両方に貼らせていただきます^^

107 08-11-29 (土) 10:44

△ えむ。さん
いろいろ考えて撮って、その結果をワクワクドキドキしながら待つってプロセスが好きなのかもですね。
ボクも道具好きw
そしてもちろん、山にも連れていきますよ。
街の光と山の光はまた違うので、それを撮り比べてみたいなぁ、なんて^^
リンク、有難うございました!

Solo 08-11-30 (日) 18:10

こんにちは、胃カメラですか、あれ、自分も何度かやっていますが、本当にいやですよね。
あのマウスピースの横から自分の唾液が、だら〜っとしているのをそうぞうすると、結構げんなりします。
ところで、写真の看護婦さんは当該の病院の・・・・
綺麗ですねぇ、今度看護婦さん特集してください。

noobooboo 08-11-30 (日) 23:16

おつかれさまでした
いっそ全身麻酔でしてほしいくらいですね。
寝てる間に全部検査してくれたらいいのに。
看護婦さん、私のイメージは気のキツいイメージなんですけどね?
むしろ・・・ですけど^^

107 08-12-01 (月) 0:47

△ Solo さん
こんにちは♪
Soloさん複数回のご経験者さんとは。尊敬しますです(*´∀`)
写真の看護婦さんはイメージです。
ボクの行った病院は、医療服というんですかね、ぜんぜんナースっぽくない感じのものでした。ナース帽もなし。寂しい限りです(笑
特集、ボクも見てみたいですよ!

△ noobooboo さん
ありがとございます♪
ホントに、意識不明の間にやってくれないかなぁ。
ノドに突っ込まれる時もすごく痛かったし、あれって麻酔の効き目あったのかなと思います。
もっと強い麻酔きぼん!です (´▽`)
おお、確かに!
気が弱いとやってられない職業であるかもですね。
サディスティックに注射針突き立てられるのも悪かないかなぁ・・なぁんてねw

piro55 08-12-02 (火) 1:32

こんばんは!
107様、覚えていらっしゃいますかね。
私が風太クンになったときのことを。
その時に私も胃カメラをしました。
でも、「超超超苦しい」と聞いていたので、いつ苦しくなるのかなーって思っているうちに終わりました。
でもそう言えばニガーイのたくさん経験したような気がします。
看護婦さんっていい響きなんですけどねぇ。
なんだか残念ですよね。

107 08-12-03 (水) 1:17

△ piro55 さん
こんばんは、もちろん覚えておりますとも!
先ほども再び拝見し、懐かしく思い返していたところです。
あのときに胃カメラだったのですね^^
苦しいかどうかは人それぞれなんでしょうか。
たいていのことは平気なんですが、こないだのは再び近いうちにやれと言われれば尻込みしてしまいそうです。忘れた頃なら平気なんですけど(笑
「看護婦さん」なんともいい響きです。
甘美で、フェティッシュな・・・(*´Д`*)

ひぐちあきお 08-12-03 (水) 15:35

今日、近所の奥さんから聞いたのですが、こちらの町の診療所では、胃カメラを患者に飲ませるとき、通常の局部麻酔のほか、点滴を使った全身麻酔もしてくれるのだそうです。
「30数えてください」といわれ、26数えたあたりですっと意識が遠のき、「はい、終わりました」の声で目が醒めるとか。
その間、10分かそこら。
極度の胃カメラ恐怖症だったぼくの妻も、「それならやってもいい」なんていってました。

107 08-12-04 (木) 0:40

△ ひぐちあきおさん
やっぱりありますか、全身麻酔!
気絶してる間にコトがすべて済んでしまうなんて、まさに理想です。
こないだもそれでやってほしかったなぁ (u_u)
胃カメラ恐怖症・・・そのお気持ち、よぉく分かりますとも!

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