Home > 釣りにまつわるよもやま | 2006年の釣り > 禁漁前の最後の釣り

禁漁前の最後の釣り

060929iwana.jpg
ということで、今回はせめてゆっくり、釣りとそれにまつわるよもやまを楽しみたい、ということで、いつもの夜討ち朝駆けではなく、陽が昇ってからの出発とした。
お昼ちょうどに福井の現地の渓がある町に着き、まずは腹ごしらえが肝心。越前ソバの銘店があるというので、そこに入ることにする。現地の名産、まいたけを天ぷらにした天ざるがあったので、これを注文。出てきたのを見ると、ソバはやや白っぽく上品な感じ。「田舎ソバ」と「更科ソバ」の間、7:3といった感じ。美味い。まいたけの天ぷらも絶品。さらに調子に乗って「ミニ天丼」なるものも追加する。

060929soba.jpg
それから山に入り、腹ごなしと肩ならしにちょちょいと釣りをしてみるが、反応は薄い。この時季、天然魚の特にイワナは夕方にしか出てこないことが多く、それまでの時間つぶしにポイントを飛ばしながらどんどん上流へと溯る。イワナやヤマメといった渓流魚の産卵のための溯上をイメージしながら。足の痛みは随分回復しているが、それでも変な足の使い方をするとイヤ〜な鈍痛がある。まあ、無理はすまい。
やがていい時間になってきたので、夕マヅメ用にと目をつけておいたポイントに移動する。さっきまでは生き物の気配がなかった水の中に、目には見えないものの、確かにサカナの気配を感じることができる。そろそろお出ましのようだ。ポイントの小さな流れ込みの白泡の切れ目に毛鉤を投げ入れる。流れに沿ってすぅ〜っと毛鉤が流れてきた、と、丸い頭が水面を割り、続いて黄金色の胴体が横向けにU字を描いて水の中に戻ろうとする。ピッ、とラインを引いて合わせると、サカナの重みが乗った。いいファイト、パワー抜群のナイスコンディション、プリプリに肥えてヒレの大きな、色の濃いイワナである。やがて陽も落ち、辺りが薄暗くなってくると、ポイントのあちこちで水面に浮いてきて羽化する虫をサカナが捕食している白い飛沫が上がりはじめる。サカナの活性がピークに達してきたようだ。
フッキングしたり、し損なったり、途中で逃げられたり、肩すかしを食ったりと、真っ暗になるまでたくさんのイワナと遊んでもらい、うち何匹かと対面が叶う。独りでわあわあ歓声を上げながら、思う存分に今年最後の渓流の釣りを堪能することができた。完全に真っ暗になってようやく釣りをやめ、渓から上がるそのとき、「ありがとう」と感謝の言葉が口をついて出る。「楽しかった。ありがとう」ともう一度。
おおらかに遊んでくれたイワナたちに対して。
最後の最後に、ドンピシャの水位と透明な水で迎えてくれた渓に対して。
雨も降らず、暑過ぎもしない、心地よく乾いたさわやかな空気を提供してくれた自然に対して。
来年の春、降り積もった雪が融けてなくなり雪代の水が落ち着くころ、5月の半ばくらいかな。
それまでしばしのお別れだけど。
また、必ずここに帰ってくるから。
 


Comments:18

JIMO 06-09-29 (金) 20:00

最終釣行お疲れ様でした。私も明日、最後の釣りに出かけます。
「今年もありがとう」と言えるような釣りにしたいですね。
PS アキレス・・お大事に。私も明日はそろりと歩きます。(笑)

みやび 06-09-29 (金) 20:14

そちらは早、禁漁ですか。
最後の渓流で良い釣りをされたようですね。おめでとうございます。
ひとしきり遊んだ(遊んでもらった?)後に出てくる「ありがとう」って、とっても素直な感情ですよねぇ。

プリュム 06-09-29 (金) 20:27

おかえりなさいましー107サン
満足した釣りができてよかったですね
その釣り場がこれからも変わらずにそこにありつづけると
ほんとーに願っています
写真の水の清流なこと!
日本にも秘境を残していってもらいたいです
蕎麦・・・ですね
釣りと蕎麦がセットにならなきゃイカンですね
日本はアチコチで蕎麦屋があるので
困らないでしょうー
これを励みにまたお仕事頑張れますよ

107 06-09-29 (金) 20:49

△ JIMO さん
有難うございます。
明日の最終、お出かけですか。
ぜひ、よい釣りを!
(決して無理はなさらないよう・笑)
△ みやびさん
そうなんですよ、禁漁なんです〜
なんとか、最後にいい釣りになりました。
いっぱい遊んでもらうと、ホントに有難う、って思いますよね。
自分の力ではどうしようもない部分が多い遊びですから・・・
△ プリュムさん
たらいまです〜
この渓は、一度死にました。
今も、死にかけています。永遠に続く無意味な工事。
昨日はたまたま、蘇った一瞬でした。
だから余計に、うれしくなったのです。
この効果は、1ヶ月ぐらいはもつでしょう(笑
またソバです(笑
なぜか必ず食べてますね。

nooboo 06-09-29 (金) 22:36

最後の釣り、そば・・・満喫されたようですね。
会えない期間があるって、また会えた時の嬉しさや、会えるまえのドキドキなんかは、まるで恋人のようでしょうね。
仕事に遊びに楽しんでる107さんを、家族は見ていますよ^^
お嬢さんはきっと、そういう遊び上手な男性を将来連れてくるんじゃないかしら?
そんな気がします。

107 06-09-29 (金) 23:09

△ nooboo さん
満喫してきました^^
そうそう、会えない期間があるからさらに萌えるのです〜(笑
> お嬢さんは
うっ・・・(ΩoΩ)
そういう男を連れてきたら、とりあえず最初は追い返すことにします(笑
・・・って、実は、娘が生まれた時からその日のことをず〜っとイメージトレーニングしてるんですよ。自分でも、なんと気の早い、と思うのですがね・・・(笑

Solo 06-09-29 (金) 23:30

こんにちは、禁漁前釣行ご苦労様でした。
きっちり結果を出されるのはさすがです、今回はお蕎麦&ミニ天丼なるものにも目が奪われました。
そういえばこちらは週末の「今年最後のDRY釣行」中止でした、直前にすごい嵐が来たんですもの、川なんてもう・・・・

sekisindho 06-09-30 (土) 0:23

107さん、こんばんは。
なんだか静かな気配を感じていたのですけど、やはり釣りにお出かけ
だったのですね。
やはり107さんは普段の行いが良いのでしょうか、ね(?)
今年最後の釣りを、本当に心の底から楽しんでらしたようで、読んでいていたく気持ちが伝わってきましたよ。
この自然やおさかなさんと遊べる釣りは、渓流釣り以外ではないように思います。
ヘラにしてもルアーでも、まして鮎釣りにしても釣ること自体が最大の目的のように思います。
107さんの記事読んでいると自然の恵み、自然の循環を思わせられます。
それにしてもnoobooさんの
> お嬢さんは
痛いとこ疲れましたね。
>うっ・・・(ΩoΩ)
よくわかります、わかりますとも(笑)

107 06-09-30 (土) 0:28

△ Solo さん
有難うございます。
今回のソバは初めて入る店だったのですが、なかなかイケました。
地元産のそば粉を使って手打ちで丁寧に仕上げられた、いいおソバでしたよ。
最後の釣行はキャンセルでしたか・・・
それはご愁傷さまです・・・
でも、ドライの釣行?
・・・禁漁のない北海道はいいなぁ〜

107 06-09-30 (土) 0:46

△ sekisindho さん
こんばんは〜
日頃の行いは良いのでしょうか。
今年の釣りを辿ってみると、やはり雨が・・・(笑
「何匹釣った」という結果だけが満足度のすべてだという釣人が圧倒的に多くいます。渓流釣りであれ他の種類の釣りであれ、そのプロセスを楽しみ、環境を楽しみ、自然の営みに敬意を払う、というようなことをしない釣人とは、どっちが上等・下等ということではなく価値観が違いますので話も合いません。常日頃のボクのそんな思いが、無意識のうちに文に出ているのかもしれません。そしてそれを敏感に感じていただけるというのは、うれしい限りでもあります。
> nooboo さんの
やられましたです(笑
・・・ン?
てことは、sekisindhoさんにもお嬢さまが?(笑

オードリー 06-09-30 (土) 3:19

おかえりなさい。
ステキな時間を与えてもらったんですね。よかったですね。
きっと、多分、107さんなら釣果が悪かったとしても、魚達に山に森に川に大自然に感謝して帰ってくるんでしょうね。って思うんですよ…
それこそ「悪あがきだ〜」なんていって。そんな風に感じるんですよ…
すみません、勝手に想像してます。でも、そう思えるんです。
だからこそ大自然がこたえてくれているだと…..
ホントに良かったですね。怪我もなくて。
お嬢さんのことは….もらわれにくる事を思うのは確かに辛いかもしれませんが、かつて107さんが奥さんをほしいと、一生懸命に願った頃の事を思い出してみませんか?悔しいかもしれませんが、お嬢さんにそんな時期が来た時は、きっとお嬢さんは愛されているんですから!許してあげられますように。ね、おとうさん!
失礼しました。

107 06-09-30 (土) 10:18

△ オードリーさん
たらいま〜 有難うございます〜〜
釣果が悪かったらですね・・・それはもう・・・暴れます(笑
こういう自然のフィールドできれいなサカナを相手に釣りをしていると、釣れなくてもそれだけでいいや、と思うことも確かにあります。「釣り」ですから、もちろんサカナが釣れるに越したことはないんですが、でも、それだけではない価値、というのがあります。
娘のことですが・・・
ボクのときも、先方の男親がダダをこねて大変だったのです。
そのときはボクも「なんだ」と思ったのですが、娘を持った今ならそれが理解できるのです。だから、この記憶と経験をぜひ次代にも、と目論んでいるのであります・・・(笑
でも、オードリーさんのおっしゃるのが正論ですね。
有難うございます。

7wth2 06-09-30 (土) 11:17

お早うございます。
終わりましたか。
よかったですね。最後の二回は今年の釣りを心に深く銘記しました。
> おおらかに遊んでくれたイワナたちに対して。
> ドンピシャの水位と透明な水で迎えてくれた渓に対して。
> 心地よく乾いたさわやかな空気を提供してくれた自然に対して。
お礼の言葉が自然に出る。その気持ちはよく解ります。三位一体で107さんを楽しませてくれたんです。偶然ではありません。
来年も辛い釣りがあるかもしれませんが、必ず感謝する場面があって、生涯渓から大きな恵みを受けられると思います。

107 06-09-30 (土) 18:39

△ 7wth2 さん
終わってしまいました〜
最後の最後になって、ようやく今年の釣りの帳尻が合った、という感じで・・・
それなりに10数年もこの釣りをやってると、いい年、悪い年のブレ、ムラ、いろいろ体験させてもらってきました。ゆえにこそ、いい時の渓には、ホントに感謝、感謝なのです。
お言葉、有難うございます。

teardrop 06-09-30 (土) 21:30

最後の釣り、お天気良かったのですね!
お魚も、たくさん釣れたようでよかったです。
終わりよければ、すべて良し。ですね(笑
釣りは、今年は終了ですか??
お嬢さんの話、やはり男親はそんな感じなのですね。
うちの父も母も、BFが出来ると機嫌が悪くなって、
社会人なのに、門限19時とかにされて、困りました(汗
夫が家に来た時も、父は最期まで機嫌悪くて、
大変でした(;^_^A
今では、夫は父のお気に入りなんですけどね(笑

107 06-09-30 (土) 23:46

△ teardrop さん
有難うございます。
終わりよければすべてよし、ホントにそんな感じですね(笑
渓流の釣りは、終了です。
湖の釣りとか、いわゆる「管理釣場」の釣りはまだやろうと思えばできます。どうしても釣りしたくなったら、そういうところで釣りします。
男親の心は複雑なのです。なってみて初めて分かりました(笑

マロニエのこみち・・・。 06-10-01 (日) 1:24

良い締めができてよかったですね
禁漁期間は、なにで憂さを晴らされるのでしょうね^^
今年は、あまり穴篭りされないようにお願いしますね
ところでこのお蕎麦、美味しそうですけど量が少なく感じます
わたしもきっと、ミニ天丼を頼まないと、お腹が持たないでしょう(笑
それと、『そのとき』ですけど、あまり度が過ぎると107さんは娘さんに捨てられますよ
私も、20年、父を捨てていましたから〜(笑
実体験です 間違いない!!(爆笑
反対に、じっと耐えて涙を呑む父を見ると、娘は父を敬ってくれるもののです
♪まあ、頑張ってください〜♪(笑

107 06-10-01 (日) 12:33

△ マロニエのこみち・・・。さん
さあて。禁漁期間、特に冬の過ごし方と精神状態が問題です。
ダウンになって穴に籠る同じ轍は踏まないように心がけたいと・・・(笑
ソバ、つるつるっと食べておしまいです。その分、まいたけの天ぷらが結構な量あったのですが、それでもやはり、食いしん坊の人にとっては少ないかも(笑
しかし、ミニ天丼でお腹いっぱいになってしまいました。
釣りする前から、幸せ〜てなもんで(笑
度が過ぎるとねぇ・・・そりゃそうですわな。
でも、いざそのときになって、冷静な判断ができるかといえば、むむむ・・・(-_-)
むしろ「ワシかその男か、どっちか選べ」
「その男を取るなら、ワシは捨てられて本望や」
という父上のその時の心境が想像されて、切なくなります。
男親と、娘。世代も性別も異なるのですから、それぞれが「折れない」状況になると取り返しのつかないことになるのは必然なのでしょう。そうならないように、「ギリギリ」のところで修めたいと思いますです(笑
有難うございます〜

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:2

Trackback URL for this entry
http://blog.studio107.jp/2006/09/94.html/trackback
Listed below are links to weblogs that reference
禁漁前の最後の釣り from 107@BLOG
pingback from 107@BLOG · まほろばの月 10-07-08 (木) 15:23

[…] となるので(早いところでは8月末)、これを最後に来春までの長い休みとなる。昨シーズンの最後の釣りと同様、最後ぐらいはガツガツせずにのんびり釣りしようということで、朝に出 […]

pingback from 107@BLOG · 春の目覚め 10-07-08 (木) 15:55

[…] ているようで、やる気に逸ったチビイワナくんたちが次々に挨拶にきてくれる。昨シーズン最後の北陸釣行からまる半年と少し、「また来たね」「おかえり」とばかりに。そして、クラ […]

Home > 釣りにまつわるよもやま | 2006年の釣り > 禁漁前の最後の釣り

Search
RSS Feeds
Meta

Return to page top

Get Adobe Flash player